判例: 遷延性意識障害
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刑事裁判無罪により無責を主張する被告から高額賠償を勝ち取った大逆転例
刑事記録を緻密に検証して過失を見直し、さらに在宅介護を認めさせた
■遷延性意識障害(判例022) ■画期的判例 遷延性意識障害 横浜地裁(和解) 被害者データ
61歳・男性
(会社員) |
認められた主な損害費目
※弁護士費用及び遅延損害金相当額 |
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詳細
本件の加害者は起訴されたものの、被害者の原付バイクが乱暴な早回りをしたと反論し、結果的に検察の立証不備で無罪となりました。そのため、当初は自賠責の取得も極めて困難という状況だったのですが、我々が刑事記録を精査し、自賠責の被害者請求から着手したところ、まずは重過失減額なしで自賠責保険から満額の4,000万円を先行取得しました。
一方、相手側は民事裁判で、「刑事裁判で無罪なので事故の責任はない。仮に責任があるとしても自賠責の4,000万円で充当されているのでそれ以上は払わない、在宅介護も認めない」と一貫して主張してきました。
被害者の家族はすでに在宅介護を始めつつあったため、我々は遷延性意識障害者を在宅介護するために必要な3大要件、「住環境」「医療環境」「介護環境」について丁寧に立証。その結果、自賠責4,000万円のほか、上乗せとして約3,900万円、計7,900万円で和解しました。 (神奈川・横浜地裁管内 和解)
■増額のポイント
刑事裁判で加害者が無罪判決を受け、原告側が不利な場合でも、緻密な立証で覆すことができるという好事例である。在宅介護の費用に関しては、まず家族の在宅介護への意志を尊重し、介護に向けての損害費目を緻密に積み上げたことがよい結果につながった。