判例: その他の後遺障害
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20代女性 その他の後遺障害(下肢障害)
飲酒運転車両に衝突され、両足に併合7級の後遺障害を負った20歳代女性 就労や馴れによる逸失利益の減額を求める被告主張に対し、原告の請求どおり認めた例
■その他の後遺障害(判例001) ■画期的判例 その他の後遺障害 被害者データ
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認められた主な損害費目
過失相殺▲0% |
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詳細
路側帯を歩いていた女性(20歳代)に、ハンドル操作を誤った飲酒運転の普通乗用車が衝突し、左大腿骨顆部開放性骨折や、両膝の複合靭帯損傷などの重傷を負いました。当ネットに相談後、従前の後遺障害等級では不足だと思い、個々の受傷部位を検討し、専門医の診断をうけ異議申立したところ、併合7級の後遺障害が認定されました。右膝関節には常に固定装具の着用を必要とし、左足には可動域制限や骨癒合の変形があるなど、両足に重い障害を負いました。
裁判では、逸失利益を計算するにあたり、基礎収入と労働能力喪失率が争点になりました。被告は、平均賃金よりも低額な現実に得た収入を基礎にすべきであり、さらに将来は、装具着用に慣れて、筋力の回復や痛みの軽減などが期待できるので、全期間に7級相当は相当でなく、初めの5年を7級相当の56%とし、以降を8級相当の45%として計算すべきと主張し、原告が請求した額よりも約3割の減額を求めました。
これに対し原告は、事故に遭わなければ平均賃金相当を得られる状況にあったこと。また、一時的には就労できたものの、障害があることが原因で退職せざるを得なくなり、その後再就職ができない状況にあること。後遺障害の状況からすると、今後も障害部位の筋力トレーニングが必要で、障害者枠でも就労の機会を得ることはかなり困難があること。また、原告が結婚した場合の家事労働についても、相当程度の障害が生じることを主張立証しました。 判決では、原告の主張を全面的に認め、女子平均賃金を基礎収入として、労働能力喪失割合を7級の56%を全期間認め、合計約5,300万円の損害額が認められました。 (東京地裁管内)