判例: 高次脳機能障害
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過失割合、基礎収入、労働能力喪失率、全てにおいて相手側の主張を退け、併合6級で1億3,600万円の高額を勝ち取った例
相手側の主張はことごとく退けられ、賠償総額は1億3,600万円となりました。これは、高次脳7級(併合6級)の女性としては極めて高額といえるでしょう。
■高次脳機能障害(判例056) 裁判所認定額 約1億1,000万円 ■画期的判例 高次脳機能障害 被害者データ
44歳・女性
(デザイナー) |
認められた主な損害費目
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詳細
ひとつ目の争点は過失割合でした。こちらはあくまでもゼロを主張しましたが、相手側は原告側にも20%の過失があると反論してきたのです。そこで我々は、相手の無謀運転を懸命に立証。その結果、裁判所は原告の過失をゼロとし、大きな勝利となりました。
2つ目の争点は、基礎収入をどう見るか、という問題でした。原告は事故の年に870万円の収入がありましたが、相手側は、事故の前年の所得が約700万円、前々年が690万円だったことから、「870万円を使うべきではない」と主張してきたのです。これについても、我々は原告の仕事にかける熱意や能力を強く訴え、その結果、逸失利益、休業損害いずれも、事故時の年収870万円が認められたのです。
3つ目の争点は、労働能力喪失率です。相手側は、「6級(67%)といえども、仕事的には脳だけ反映すべきだ」として、7級(56%)を採用するよう主張してきました。しかしこれについても裁判所は我々の主張通り、67%を認めました。 結果的に相手側の主張はことごとく退けられ、賠償総額は1億3,600万円となりました。これは、高次脳7級(併合6級)の女性としては極めて高額といえるでしょう。 (神奈川・横浜地裁管内)
■ 増額のポイント
本件被害者は、紛争処理センターに相談していたが、十分な結果が得られず、事故から2年が経過した頃当ネットに相談に来られた。個人事業主の場合、基礎収入をどう見るかが大きな問題となるが、仕事の内容などを緻密に立証したことでこちらの主張はすべて認められた。ちなみに、紛争処理センターでは7,000万円くらいの提示だったが、裁判をしたことで結果的に5,000万円以上のアップとなり、依頼者には大変喜んでいただけた事例である。 併合6級の女性で、総額1億3,600万円という高額な和解を勝ち取ったことは、十分に今後活かされるべき。また、弁護士費用と遅延損損害金の合計が2,100万円となった結果、全ての弁護士費用が加害者負担となったことも、当ネットワークの考え方の正しさを示している。