判例: 高次脳機能障害
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事故から3年半後、見逃されていた高次脳の診断を一から受け、5級の逸失利益を勝ち取った例
インターネットで当ネットワークのサイトにたどり着き、高次脳の専門病院を紹介し、その結果、後遺障害診断書をしっかり書いていただくことができた
■高次脳機能障害(判例051) 裁判所認定額 約1億3,500万円 ■画期的判例 高次脳機能障害 被害者データ
21歳・男性
(大学生) |
認められた主な損害費目
※弁護士費用及び遅延損害金相当額 |
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詳細
被害者は事故で175日間入院したため、1年の留年を余儀なくされました。その後、なんとか大学を卒業して大手企業に就職することができたのですが、職場ではなかなか仕事に順応することができず、「もしや事故の後遺症が残っているのでは?」と大変心配された母親が、インターネットで当ネットワークのサイトにたどり着き、藁をもすがる思いで相談してこられました。
この時点ですでに退院から3年以上の月日が経過していたのですが、実は、それまでかかっていた市立病院の脳外科では、てんかんだけは確認していましたが、後遺障害はないと判断。麻痺を軽快させるための身体的なリハビリは受けていたものの、脳に関する詳しい検査はなされないまま放置されていたのです。
早速、当ネットの弁護士が本人と面談したところ、被害者は高次脳機能障害を負っている可能性が高いことに気付きました。
そこで、我々が懇意にしている高次脳の専門病院を紹介し、これまでのカルテと写真を持って受診。
その結果、後遺障害診断書をしっかり書いていただくことができ、高次脳5級の認定、および障害者手帳を取得しました。 会社にはこれまでの事情を説明し、退職することなく、障害者雇用に切り替えてもらいました。その上で訴訟を起こした結果、逸失利益は、大卒平均賃金で5級の労働能力喪失率(79%)が、全て認められたのです。 (東京地裁管内 和解)
増額のポイント
脳挫傷で175日も入院していながら、高次脳機能障害を視野に入れたまともな検査がなされなかった結果、被害者とその家族は障害認定を受けることもできないまま3年以上も苦しんでいた。
母親が努力して当ネットのサイトにたどり着き、高次脳に対する豊富な医療知識を得たことが、結果的に大きな賠償の確保につながったといえるだろう。
また、訴訟になった場合、逸失利益での争いが起こることを予測した我々のアドバイスによって、前もって障害者雇用の枠で働きやすいポジションに移動できたことは、本人にとっても苦痛の緩和となり、大変喜んでいただけた事案である。