判例: 高次脳機能障害
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訴訟になってから「無責」と主張した相手損保を一蹴し、4級としては高額の和解を勝ち取った例
過失割合が大きい事故だからといって泣き寝入りをせずに、弁護士と協力して闘えば、それなりの結果が得られる。
■高次脳機能障害(判例049) 裁判所認定額 約1,000万円 ■画期的判例 高次脳機能障害 被害者データ
19歳・男性
(会社員) |
認められた主な損害費目
(※弁護士費用及び遅延損害金相当額) |
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詳細
本件は事故状況から見て、自賠責においても重過失減額事案であることは承知していましたので、せめて任意保険から自賠責との差額である530万円と同額の交付があれば、こちらとしては和解に応じてもよいと考えていました。
また、事故から裁判まで8年という歳月が経過していましたので、遅延損害金を考慮に入れても、1,000万円受け取ればよいと考えていました。
ところが、訴訟を起こした段階で、相手側の損保会社から突然、「無責」の主張がなされたのです。
その理由は、「相手車両は運転者の所有車ではなく、第三者の車なので許諾性がない、だから任意保険は使えない」というものでした。事故当時はそうした主張は一切せずに支払いを行っていたのに、今になって「許諾性がない」などと言った主張をするのは論外です。
そこで、我々がその点について相手側の損保会社に法廷外で強く抗議したところ、相手側は非を認め、結果的に総額1,000万円で和解が成立しました。 (群馬・前橋地裁管内 和解)
増額のポイント
原告は当初、高次脳7級(併合6級)と認定されていたが、実際の症状はもっと重かったため、訴訟を起こす前に異議申し立てをするようアドバイスし、等級を5級に上昇させてから訴訟に踏み切った。
結果的に、過失相殺抜きで計算すると、総額で1億4,600万円の損害額になり、併合4級としてはかなりの高額が認められている。また、高次脳機能障害5級に対して、日額1,500円の将来介護料も認めた。過失割合が大きい事故だからといって泣き寝入りをせずに、弁護士と協力して闘えば、相手側の理不尽な主張にも対抗でき、それなりの結果が得られることを証明できた事案である。