判例: 高次脳機能障害
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事故後、持病による脳梗塞併発。相手側の素因減額主張を専門医の協力で大幅に抑えた例
専門医の協力を得て詳細な意見書を作成した結果、相手側の主張を大幅に抑えることに成功
■高次脳機能障害(判例045) 裁判所認定額 約1億2,000万円 ■画期的判例 高次脳機能障害 被害者データ
68歳・男性
(会社社長) |
認められた主な損害費目
(※弁護士費用及び遅延損害金相当額) |
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詳細
被害者は事故前から持病(糖尿病)持っていたのですが、事故による高次脳障害で運動が制限されたため症状が悪化し、その結果、脳梗塞を併発してしまいました。
相手側はそれを理由に、「結果的に障害の度合いが重くなったことは、原告が高齢者であることに加え、元からの持病である糖尿病が原因である」として、20%の「素因減額」を主張してきました。
それに対して我々は、脳外科の専門医に相談をし、「あくまでも交通事故が高次脳機能障害の原因になっている」という内容の意見書をまとめていただいた上で、年齢や持病の影響はせいぜい5%くらいだと反論。
その結果、裁判所は相手側の主張を抑え、素因減額を約6%と判断しました。
もうひとつの争点は、将来介護料でした。
裁判所は我々の主張を聞き入れ、被害者の障害の程度が重いこと、また家族が事故後、家業を支えなければならない現状にあること等を認識した上で、職業介護日額18,000円(300日)、近親者介護日額1万円(65日)という高額介護料を認め、また慰謝料についても、本人2,800万円、近親者600万円という極めて高額を認めました。 (神奈川・横浜地裁管内 和解)
増額のポイント
本件は、被害者に持病があったため素因減額の争いがあったが、専門医の協力を得て詳細な意見書を作成した結果、相手側の主張を大幅に抑えることに成功した。また、介護料や慰謝料についても、被害者の障害の重さや介護において家族がどれほど苦労しているかを陳述書にまとめて主張したところ、極めて高額が認められている。また、事故から解決まで4年という歳月が経過していたこともあり、調整金(弁護士費用および遅延損害金)も2,500万円と、判決並みの高額が認められた。これも、我々の緻密な立証が評価された結果といえるだろう。 当グループに付き合いのある専門医の協力なしでは、この結果はなかった事案である。