判例: 高次脳機能障害
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争点となった「後遺障害の程度」
裁判所が等級以上の労働能力喪失率を認めた好事例
■高次脳機能障害(判例013) ■画期的判例 高次脳機能障害 被害者データ
26歳・男性
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認められた主な損害費目
過失相殺25%控除後 約6,500万円 |
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詳細
交差点を直進していた自動二輪車の側面に、対向車線から右折しようとした普通貨物車が衝突。自動二輪車に乗っていた26歳の女性会社員が、脳外傷(脳7級)+視野狭窄(11級)で「併合6級=労働能力喪失率67%」の後遺障害を負った事案です。被害者は、知的レベルの高い大卒女子で、コンピュータのプログラマーの職についていました。一旦は復職を試みたものの、記憶の障害により道は絶たれてしまいました。
この裁判で、原告側は医師の意見書を添えて、「脳外傷5級(併合4級)である」と主張しましたが、被告側は「実際の後遺障害は7級より軽い」と反論。その結果、裁判所は原告の訴えを慮って、「本件においては、通常は5級(79%)とされる例が多い労働能力喪失率との間の、ほぼ中間値に近い75%を原告の労働能力喪失率とするのが相当である」と認めてくれたのです。
医師の意見書などを添えきちんと立証すれば、自賠責で6級とされた等級も、裁判所でそれ以上の労働能力喪失率が認められるという画期的な判例となりました。 (愛媛・名古屋地裁管内)