判例: 高次脳機能障害
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主婦である被害者に高額慰謝料、住宅改造費などを認めた例
加害者の虚偽証言に4,000万円超の懲罰的慰謝料を認める
■高次脳機能障害(判例006) 裁判所提示額 約3,000万円 → 裁判所認定額 約1億2,600万円 ■画期的判例 高次脳機能障害 被害者データ
60歳・女性
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認められた主な損害費目
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詳細
原告側の緻密な立証によってそれぞれの損害額が大幅にアップし、最終的に損保会社の提示額が、裁判によって約1億円アップしたというケースです。
被害者は、農業を営みながら、姑と夫を介護する60歳の主婦(併合1級)でした。損保会社は全国平均より2~3割低いこの被害者の居住地の平均賃金で逸失利益を算出していましたが、裁判所は「原告はその家業に主体となって取り組むほか、障害を有する夫と姑の介護に単独で従事し、その他家事一切も自ら切り盛りしていたことが認められる」として全国平均賃金を採用。また、相手方が異なった事故の主張をしていましたが、原告の主張が認められ、4,000万円を超える異例ともいえる多額の慰謝料が認められました。
介護者は娘と息子でしたが、双方とも職業を持っているため、裁判では職業介護人の必要性を主張。その結果、左記のとおり、合計約3,900万円の介護料が認定されました。 (青森地裁管内)
将来介護料の考え方
損保の主張 | 原告の主張 |
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青森県 平均労働賃金 (全国平均2~3割ほど低い) |
全国平均賃金 |
原告側の主張が採用され、逸失利益アップ
※認定額増加のポイント
被害者が居住する県の平均賃金ではなく、全国平均賃金で認められた。
80%→ 5%という過失割合の逆転により、慰謝料総額が4,200万円に。(加害者が嘘をついたため、異例ともいえるな多額の慰謝料が認められた)
バリアフリー化及び床暖房費などの住宅改造費が原告側主張通りに認められた。