ご相談はこちら
0120-89-0320

高次脳機能障害

高次脳3級の高額解決事案(総額約1億9,250万円)、被告が独自に行った速度鑑定が誤っていることを立証することに成功

高次脳3級の被害者に日額1万円の将来介護料(職業介護)を認定

■高次脳機能障害(判例124)
■後遺障害等級:3級 確定年:2013年 和解
■横浜地方裁判所管轄内

被害者データ 41歳 ・男性 (会社員)
男性 会社員 受傷時41歳、症状固定時44歳
被害者がバイクで交差点を直進中,対向右折自動車と衝突した事故
高次脳機能障害3級,視野障害8級,嗅覚障害12級等併合1級

認められた主な損害費目

治療費

約230万円

傷害慰謝料

350万円

休業損害

約1,850万円

逸失利益

約8,900万円

将来介護料

約5,360万円

後遺障害慰謝料

約2,800万円

その他

約600万円

損害額

約2億0,100万円

障害基礎・厚生年金控除

-約1,050万円

過失相殺20%控除

-約3,810万円

労災保険金控除

-約2,300万円

任意保険金控除

-約1,260万円

自賠責保険金控除

-約3,000万円

*1)調整金

約4,220万円

最終金額

1億2,900万円

*1)調整金とは,弁護士費用,遅延損害金相当
*2)自賠責保険金3,000万円,障害年金等約1,050万円,労災保険金約2,300万円を加えて,総額約1億9,250万円を獲得した。

詳細

加害者の主張

①本件事故は,右折しようとした加害車両に,転倒・滑走してきた直進被害車両がぶつかってきた事故である。そして,加害車両は,右折に際して被害車両の進行を一切妨害していなかった。これに対して,被害者は,制限速度を20㎞以上超過したことによって,ハンドル・ブレーキを的確に操作できず,自ら転倒した。したがって,その責任の大半は被害者自身にあるというべきである。

② 被害者の入通中のカルテの記載によれば,その症状は現在相当程度回復し,日常生活が自立しているばかりか,軽作業等簡単な就労に就くことさえ可能である。したがって,将来的な介護が不要であることは言うまでもなく(将来介護料否定),逸失利益の労働能力喪失率も100%ではないというべきである。

・裁判所の判断

① 被告が行った原告車両の速度鑑定は,その前提となる摩擦係数,衝突の態様等が実際の事故とはかけ離れた数値が採用されており,その鑑定結果を信用することはできない。原告の過失を20%とする。

② 被害者の高次脳機能障害について,日常生活動作が自立しているとは言え,自発性の低下,抑うつ状態,人格変化(易努性等)などの多種多様な精神障害を呈している。それによって,家族を含む周囲の人間のサポートなくして日常生活が円滑に営めなくなっている。このような高次脳機能障害特有の身体的介護を伴わない看守り・声かけの介護負担について,近親者介護を日額6,000円,職業介護人による介護を日額1万円として将来介護料を認める。

当事務所のコメント/ポイント

① 過失
 被告の主張は,被害者がスピードを出しすぎによって勝手にハンドル操作を誤り転倒しただけであるという極めて理不尽なものであった。そればかりか,被害車両の速度について,不自然な数値,計算方法に基づく鑑定書が被告からは提出された。  そのため,当事務所において,被告側鑑定が誤っていることを立証した結果,裁判所も同鑑定は信用できないと結論づけ,被害者の過失を20%に抑えることに成功した。

② 将来介護料
 高次脳機能障害特有の介護の負担を専門的に立証した結果,高次脳機能障害3級の被害者としては高額な日額1万円(近親者介護は日額6,000円)の将来介護料を獲得できた事案である。

③ 総括
 高次脳機能障害3級の被害者としては高額な総額約1億9,250万円の賠償金を獲得することができた。  高次脳機能障害の方の案件を常時数百件サポートし,その介護の実態や,裁判における介護料の算定について精通したその経験・力量が存分に発揮された事案である。

0120-89-0320
ご相談はこちら